黄ばんでしまったスーツの復元加工

本日の投稿を担当しております八王子のマルエイクリーニング 前田です。

本日は、当店が毎日行っている復元加工についてお知らせいたします。

汗や、ドライクリーニングのみで、水溶性汚れが溜まってしまい黄ばむケースがよくありますね。

当店では、復元加工で綺麗にしています。

様々な素材や、染色の状態によっては色抜けしてしまったり、漂白に耐えられない製品については了解を得て、作業を試みるかお断りするかのどちらかになります。

復元加工は、ドライクリーニングで落ちるのか、しみ抜きが必要なのか、ウエットクリーニングで落ちるのか。という条件以外に落ちにくい汚れを落としたい場合の1点を入念にお手入れする治療クリーニングとなります。

 

Before

今回は、白に黒の模様がある染色堅牢度の高いJISマークが付いているスーツの復元加工です。

襟元、袖口を始めとして、全体に黄ばんでしまって着用すると目立ってしまいます。

お客様とご相談の上、古い汚れなのでどこまで取れるかは分からないため、漂白が可能であるため着用出来る程度落ちる可能性があると判断し、試みてみることになりました。

前払いでドライクリーニングの代金はいただき、復元加工の料金は、シミが落ちるかどうか分からないので後払いでいただくことにいたしました。

 

黄ばんでしまったスーツ Before

 

After

今回は、全体的にくすんだ感じがいたしました。

全体に漂白をして、しっかりと張りを持たせて仕上げてみました。

きばみは完全に落ちました。

 

黄ばんでしまったスーツ After

 

復元加工は、洗剤や酵素や漂白剤など、繊維に合った方法で古い汚れを落としていく作業のことです。

それぞれのお品物によって、お値段は変わる可能性があります。

全体漬け込みで落ちるケースや、何度も洗いを繰り返すケース、しみ抜き機で一点一点のしみを落としていくケース、様々な方法で汚れを取り除いていくのですが、経験と知識があっても、見た目で落ちるかどうかは分かりないことが多いです。

全ての汚れは、やってみないと分からないのがしみ抜きで落とすということで、古い汚れはそれだけやっかいなのです。

簡単に取れる場合と、手間がかかる復元加工では料金が違うということになります。

 

今回は、2,000円(税別)の料金となりました。

今回の行程

お客様に確認をしながら、要望を理解し、繊維の種類や汚れの状態を確認して、復元加工を選択していただく。

ほこりや汚れを取り除くため、ポケット内の清掃をする。

タグ付けをして、お客様のご要望や料金についての確認事項を記載する。

洗いの行程

①ドライクリーニング(脂汚れを落とす)

②椿油で保護する洗剤をぬるま湯に入れ、酵素等を加えた状態で漬け込み、酵素でタンパク質を落とす。

③すすぎ洗いをして汚れの様子を確認する。(たんばく汚れを落とす)

④落ちない黄ばみなどは、漂白剤で落として行きます。

⑤ぬるま湯と漂白剤等で、汚れ落ちを見ながら漬け込む。

⑥すすぎ洗いをして汚れ落ちを確認する。(全体のくすみを落とす)

⑦襟や袖口などのしつこい黄ばみを、しみ抜き台の上で漂白や酸性処理をして入念に落としていく。(しつこい黄ばみを落とす)

⑧中和と衣類の張りや柔軟性を取り戻すために、すすぎ洗いをしてから加工剤などを加える。

⑨自然乾燥と人体仕上機で形を整えながら乾燥をする。

⑩スチームアイロンを使用しながら、裏地のしわを伸ばしながら成形する。

⑪成形した衣類をハンガーに吊るした状態で確認しつつ、しわや形を確認して手アイロンで手直しをする。

⑫包装をする。この時もしみの落ち具合や、ボタンのほつれ、忘れ物(ポケットの品物など)を確認する。

お客様にお時間をいただいている場合は、早めに出来たらご連絡を入れます。

お客様がご来店時に、汚れ落ちの確認や復元加工で落ちた部分や落ちなかった部分をご理解いただき、料金をいただきます。

お気に入りの衣類が、また使えるようになったらという気持ちで作業をしております。

 

注意事項について

復元加工は、お客様も喜んでいただける仕事ですが、古い汚れや、落ちない汚れなどのリスクもございますので、完璧を求められる場合でも、こちらとしてもやってみないと分からないというご返答しか出来ません。

料金やこだわりのお品物など、お客様の判断や価値観に委ねておりますので、説明させていただきますが、落ちるか落ちないかが分からないなら「やらない」と判断される方もいらっしゃいます。

例えば「落ちます。」と担当者が言ったとして、落ちなかった場合のお客様の落胆される様子や怒りが収まらない場合には、こちらとしても理由の付けようもなく、謝まっても済まない事態になりかねません。

毎日行っておりますので、大体の判断は付きますが、お客様の大事なお品物ですから、一点一点時間をかけて作業をしながら染色や生地の傷み具合なども考慮に入れて作業しなくてはならないため、無理な漂白などが出来ない場合もございます。紫外線や経年劣化で色が出てしまう場合も多くあるからです。

 

お気に入りの衣類には、リフォームやリペア(穴修理ややぶれ)、寸法直しなども必要になることも多くございます。

それらの着用するために必要な修理につきましても、同時にご依頼くださいね。

 

トータルメンテナンスのお店

マルエイクリーニング

前田俊雄

 

この記事を書いた人

Toshio Maeda
Toshio Maeda
八王子市のマルエイクリーニングです。
大切な一般衣類をお直してみませんか?
すぐに捨ててしまうのは「もったいない」ですね。
弊社はキズ・穴修理500円~で「接着修理」を、「かけはぎ」は5,000円~で承っております。生地によっては、縫い合わせた方が綺麗になります500円~。
ニット・洋服のキズ・穴修理は、『穴かがり修理』500円~『縫込み修理』500円~『編み直し・かけはぎ』5,000円~まで、お客様の仕上がりのご要望に合わせてお見積りいたします。
ジーンズリペア(1,000円~)ファスナー修理(800円~)もおすすめです。

マルエイクリーニング
〒192-0912  東京都八王子市絹ヶ丘1丁目22-20
TEL・FAX 042-635-6234
営業時間 AM8:00~PM7:30
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