寒い日が続きますので、体調が悪い方も多いことでしょう。

私も、先週から風邪を引いておりまして、ちょっとだけ辛いです。

これから冬に向かい寒くなってきますので、皆様も万全の寒さ対策をこころがけご自愛くださいませ。

さて、今回は合皮の袖のスタジアムジャンパーの袖が汚れてしまったお品物です。

しみ抜きをご依頼いただきましたので、ご紹介いたします。

交換もありのケースですが、なんとか洗いとしみ抜きでできる範囲でしみ抜きをします。

今回の袖は合皮ということもあり、水洗いや漂白をしたいところですが、合皮は水に弱い性質があります。

合皮の寿命は3年ほどと言われておりますが、実際にはそれよりも早かったり遅かったりするので、お客様が劣化を確認して納得するまで使い切っていただくしかないでしょう。

水になぜ弱いかといいますと、加水分解という症状が出やすくなるためです。特に首回りや袖口など汗を吸い込む部分は必ず劣化が先に訪れることから分かるように劣化を早めてしまうのです。

Before　袖口の汚れが酷いケースです。

After　袖口の汚れをしみ抜きによって綺麗にしました。

袖の汚れや、首回りの汚れを綺麗にいたしました。

全てを表示するのは、お客様のプライベートにもかかわりますので、一部のみの画像とさせていただきます。

ちなみに表も綺麗にいたしましたのでご紹介します。

合皮ですので、なるべくなら水を使用したくありません。

そこで今回は、しみ抜き用の溶剤（油性汚れ除去）を使用した汚れ落としを目的としたしみ抜きをメインにしています。

水溶性のしみにしみについては、しみ抜きガンによる部分的に強い霧状の水を噴射することで、合皮が水で濡れないようにしみ抜きをしています。

いろいろな素材、汚れに対応するために、工夫をしながら作業をしております。

全部汚れを同じ作業で落とすことは不可能ですので、時にはお客様の了解を得て、リスク※のある作業をすることもございます。

※（リスクというのは、劣化が予想される場合や色が抜けそうな場合など、様々な汚れを落とす際に生じるデメリットのことです。）

安全な作業をするための知識や経験が、とても大切なしみ抜きについてのご案内でした。

マルエイクリーニング

前田俊雄

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