ナイロンバックの色褪せ　修復

今回は、黒のナイロンバックの色褪せ修復です。

ナイロンバックは使用していると、汚れと日光による紫外線や熱線で色が抜けてきます。

今回は、黒色のGREGORYのバックの洗いと　色かけをご紹介いたします。

洗う前の状態は、だいぶ汚れていました。今回は、洗い後の画像からご紹介します。

 

鞄の洗いについて

汚れを落とさないと、塗装しても意味がありませんので、今回はしっかりと洗いをいたしました。

通常、汚れが酷い状態ですと、汗臭かったり、汚れが浮いて目立って来ますね。

ナイロンや綿などは、日光などで塗装が劣化していることが多く、洗いで汚れを分解し、すすいで汚れを流すことで、劣化した染料が水で流れます。

 

Before　洗い後のナイロンバック

汚れて茶色くなってしまったバックを洗った状態です。

緑色に見えたり、白っぽいところは色が剥げているところです。

 

 

裏の状態です。

完全に裏面は色が抜けています。汗などの汚れを吸い込んでいる部分ですから、洗いで汚れを分解すると、汗汚れ（タンパク質や脂質など）と一緒に色が流れます。

 

 

After　塗装後

塗装で色を乗せて、コーティングした状態です。

染料で染める方法ではなく、顔料で塗装したものです。

低温での染料染めは、革などなら浸透して染まるのですが、ナイロンバックの場合は、１００℃以上の熱湯で何十分も煮なくてはならないため、形が崩れてしまいます。

弊店では、浸透性の高い「ナノ顔料」で、染により近い状態で塗装をしております。

浸透するため、何度か染直しをして完成いたします。

 

 

Gregoryのバックの裏面です。

 

 

今回の洗い代は、2,800円　塗装代は、5,000円（ナイロンは黒色塗装のみ）です。

弊店では、鞄の洗いと同時に、塗装やリメイクで元に戻す方法で使えるようにいたします。

衣類と同じように大切なバックですが、一点にかかる工数や時間が違うため、独自の料金の決め方をさせていただいております。

洗いについては、大きさや素材、内袋などの有無、ブランドなどによって変わります。

例えば、プラダなどナイロン製ハンドバックについては、10,000円前後は工賃がかかります。

 

バックでも温度に耐える品物ですと、熱湯で染色した方が良いのですが、どうしてもしわが残ったり、型崩れしてしまいます。

ほとんどのバックは、塗装になってしまいますので、ご理解くださいませ。

また、ナイロンを染める場合の色は、黒や紺やこげ茶など、元に戻すことが出来る濃い色のみの塗装となります。

（淡い色や明るい色は塗装が出来ません。）

 

鞄の修理なども、出来る物であれば承ります。（全てではありません。）

また、クリーニング店ですので、クリーニングの繁忙期などは、修理や塗装の納期がかかったり、お待たせしてしまうことがございます。

どうぞ、ご理解をお願い申し上げます。

 

最近は、ヤフオクやメルカリで落札されたお品物のお問い合わせも多くございますが、出来れば当店のホームページからメールでお問い合わせいただけると助かります。

鞄の洗いや修理に対応出来るのは、店長だけですので、日中は外交で居なかったり、クリーニングの仕事で忙しくてご連絡することが夜分晩くなることが多くなります。

ナイロンのバックは、自然に色が抜けて来ますので、問い合わせの多い種類のメンテナンスですが、電話では画像もありませんし、想像するのが難しいので、マルエイクリーニング　問合せフォーム（こちら）に画像を添付したり、カバンの情報（購入してどのくらいかなど）をお知らせいただけると助かります。

よろしくお願いいたします。

 

マルエイクリーニング

前田俊雄

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